初めて大学1年生でバリ島への一人旅で味をしめたのを皮切りに、現在に至るまで何ヵ国も訪れているため、異文化に触れた時の免疫が良くも悪くも出来てしまいました。「へえ〜、そうなんだ。」みたいな感じで。タンザニアで、バスに乗り込んでまで物を売ろうとする人に感激して何枚も写真を撮ったせいでお金を要求されたあの頃の自分が懐かしい。なので今のところ雷を打たれるような衝撃的な異文化体験はないのですが、別の驚きがあって。
シェムリアップの宿にはシャーマン男とタトゥー女だけではなく、日本人の男の子もいました。男の子と言っても僕と4、5歳しか変わらないので同世代と言っても良いと思います。その彼と一緒に夕食に行くやりとりをインスタのDMでしている時、少し前に軽食を摂ったと言う彼に僕が宿のレストランにしようと提案したところ、彼はこう返しました。
“かんくん宿バイブスだったら僕も宿行きますね。”
宿バイブス????何その高速道路のようで、そうではなくて、お金を取ったり取らなかったりする道路みたいな言葉は。自転車で走っていたら急に現れて迂回を余儀なくさせられる、あの魔の道路のことですか???
不意にくらわされたバイブス(テロバイブス)によって思いっきり怯んだのですが、ここで「バイブス」ってなに?みたいな事を聞くことで、ほんの数歳しか変わらない彼との年の差に、数字以上の隔たりが出来てしまうと思ったアラサー小柄男はその言葉を飲み込み、その場を上手く凌ぎました。
ちなみにここで一番やってはいけない事は、「うん、そーいうバイブスだから!!!」みたいに、使い慣れていない若者言葉を張り切って使うことだと思います。年相応の言葉遣いをしないで必死に若者に擦り寄ろうとするおっさんは見苦しいです。確実にネイティブバイブスに陰でバカにされるでしょう。
人には人の乳酸菌。人にはヒトのバイブス。僕も成長(整腸)したんだなあと思います。
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