ヨーロッパ旅では旅らしいトラブルがいくつかあった。その中でも定番と言ってもいいのが飛行機のトラブルである。ドイツのハンブルクからオーストリアのウィーンまで行く飛行機は、出発時刻が翌朝の6時台だったので僕は深夜に空港に向かったが、掲示板を見てみるとその便はキャンセルになっていた。代わりの便を予約しようとするが、航空会社のおっちゃんによると、この日のウィーン行きの飛行機は全て席が埋まっているらしい。そして代わりの便の予約はカウンターではなくて電話かインターネットでやれと言うので、この時間におっちゃんがここにいる意味を問いたくなったが、大人しく従うことにした。
ひとまず空港に留まるわけにもいかないので、終電ギリギリで地下鉄に乗って街に戻る。急遽泊まった宿は修学旅行の学生らで賑わい、むわ〜んと思春期の香りを感じた。この時既に夜中の1時頃なのに、宿中に響き渡る爆音の音楽と騒ぐ若者の声。ダウンロードしている曲とはいえ、エド・シーランの喉が枯れてしまうのではないかと心配になった。一般宿泊客にとっては地獄のような空間であるが、そんなのに構ってられるほどこちとら暇ではないので、ネットで代わりの飛行機の問い合わせをして眠りについた。
しかし、翌日、待てど暮らせど航空会社から返事はない。電話をしても繋がらない。遅くても問い合わせた飛行機の5時間前には返事が来るということだったので待ってみたが、その時間になっても僕のスマホは鳴らない。流石に焦る。今後の予定もあるのでその便にどうしても乗りたい僕は、空港に向かいチェックインカウンターで事情を説明し、席があるか聞いてみた。
わたし:「この飛行機に僕の席ある?問い合わせたのに全然返事くれなかったんだけど。」
お姉さん:「ないよ。もう満席だし。」
は!?!?!?!?!?
なぜ、、、なぜ埋まってるのに返事をくれないのだ、、、。困るじゃん、もう。
するとお姉さんが電話で上司らしきおばちゃんを呼び出し、その人が僕の対応をすることに。
おばちゃん:「どうしたの。あんたの飛行機、もう2日前のなんだけど。」
わたし:「だーかーらー!!!」
ほんの数分前にお姉さんに話したことをもう一度説明する。二度目となると流暢なものだ。語学学習は繰り返しが向上につながるというが、こんなところで気が付きたくはなかった。結果、満席だと言われたその飛行機に乗れることになった。特別な場所に案内されて荷物を預け、おばちゃんから搭乗券を受け取ると、「行け」と顎で命令される。そのおばちゃんは終始無愛想でものすごく鼻についた。そしてここに至るまでに航空会社のせいで街と空港を一往復半させられ、モヤモヤを抱えたまま一日中返事を待たされ、それでも来ないので直接カウンターまで行かされたのに、この態度はないだろうと流石に僕もムカついた。ちと噛みついてやろうと思い、おばちゃんに悪態をつく。
わたし:「こういう時なんて言うか知ってる?」
ばばあ:「???」
わたし:「アイムソーリーだよ!!!!!」
とにかく飛行機に乗れてよかった。こういう時に日本の接客って本当に丁寧だよなと思う。以前ANAを使ったときに飛行機に乗り遅れ、間に合わなかったこっちが悪いのに、引くほど丁寧な対応をしてくれた。眩しいくらいの笑顔で。
思い返すと僕は海外に行くときの飛行機運が悪い。バリに行った時はロストバゲージするし、ケニアに行った時は、乗り継ぎ先の中国で飛行機がキャンセルになったことにより1泊の滞在を余儀なくさせられた。トラブルがない方が不思議なくらいである。なんとなく今回の旅でもあるだろうなあと思ったら本当にあった。しかし、いずれにせよ、目的地には着くことができるのでよしとしておく。
ちなみに、今回の航空会社から応答があったのは、ウィーンに着いた日の夜のことであった。おそいわ!!!!
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