前回は旅を振り返るといいながら自分の中に溜まった膿を取り出すだけの内容になってしまったので、ここではタイトル通りに書いていきたい。
1ヶ月ちょいのヨーロッパ旅についてまず初めにいっておきたいのは、途中から「あれー?」と薄々勘づいていたが、とにかく移動が多かったということ。一人旅の醍醐味と言ってもいい気まぐれで行動ができるよう、スタートのデンマークとゴールのパリの飛行機と宿を抑えただけで随分自由の利く旅だったのだが、こっちに行きたい、あっちも行きたいと欲張り過ぎたが故に大移動を余儀なくされた。ある時は急行電車で5,6時間、ある時は夜行バスで10時間、またある時は飛行機も利用し、その結果9カ国、美術館20ヶ所以上も訪れることになった。旅のほとんどを乗り物の座席で過ごしたのではないかと思うほどでその代償として腰痛を患ったのだが、同じ部屋のイギリス人から貰った謎の赤い薬を服用することで困難を乗り越えた。(腰の痛みより、「これ飲んで本当に大丈夫?」という心配が勝ったと思う。)
しかし、「痛みなくして得るものなし」とはよく言ったもので、僕は腰痛と引き換えにたくさんの国の子どもの絵を描いてもらうことが出来た。
36人の子どもに描いてもらって、43枚の作品。
この数字が多いのか少ないのかはよく分からないが、ともかく協力してくれた子どもたちと保護者の人たちには感謝しかない。本当にありがとうございました。さらに、侍ジャパンとして絵を描いてくれた僕のファミリー的な子たちにも感謝しています。また遊んでね。
子どもちゃん絵について
子どもに描いてもらった絵をこのブログやインスタに載せるまで、毎回うまくいくわけではない。調子のいい時は子どもを見つけ次第大人に交渉し、子どもが喜んで描いてくれる流れに持っていけるのだが、曜日や時間、場所などの条件を合わせていかないと、子どもに出会えないことすらあった。また、交渉をするために声をかけるも、いやーな顔で「英語話せないの」と英語で断られ、「お前の今話している言語がなんだか教えてやろうか」と毒つきたくなる事もあった。血まみれのチョッパーに「おれは決してお前を撃たねえ!!!」と荷物を投げ捨て、身ぐるみを剥いで自らの無害さを潔白するDr.ヒルルクのように、僕も全裸で交渉すべきだったのかと今になって思うところがある。
しかし、いいことばかりではないからこそ、協力してもらえた時の嬉しさが増す。記録的猛暑で街から人が消えたロンドンでお預けをくらった後のオランダで、お孫ちゃんの世話をしていたおじいちゃんにお礼を伝えるのに、せっかくだからオランダ語でありがとう(ダンキュー)を伝えたい+心から感情を込めて伝えたい、という思いが空回りして「ダンっっっキュー!!!」と甘噛みしながら言ったら「え、なんて?」と聞き返された。行き過ぎた感謝の伝え方は相手に混乱を生むだけだと分かったが、僕の気持ちは伝わったはずだ。
僕は絵の投稿をする際、出来るだけその子どもの印象やその子との出来事を添えるようにしている。どんな子がその絵を描いたのかが分かると鑑賞者が思いを馳せる事ができると思ったからだ。一見大人しそうにしているのに絵の表現は豪快だったり、逆に元気いっぱいなのに落ち着いた色使いだったりと、関わっただけでは分からない子どもの一面が見えるような気がして僕は好きだ。次の旅ではその点をより深掘りしてみたい。
11月よりシーズン2開始します
お次はベトナムスタートで世界中を旅しようと思います。貧乏旅です。アフリカは行きます。南米は行けたら行きたいな。円安よ止まれえええええい!
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